カルティエ財団現代美術館『ロン・ミュエク』
パリのカルティエ財団現代美術館に行ってきた。
モンパルナスに位置し、全面ガラス張りで庭園付き。ド派手な美術館が並ぶパリの中ではかなりこじんまりとしているのが特徴だ。ざっと1時間足らずで回れるだろう。
展示されていたのはオーストラリア出身の現代彫刻家ロン・ミュエクの作品だ。スーパーリアリズム、あるいはハイパーリアリズムと呼ばれる、写実的かつ非現実的なデフォルメを加えた作品群を多く生み出している。
圧巻なのはその大きさ。描写はリアルだが、サイズは非現実的で、見る者に違和感を感じさせる。あるいは普段みているが見逃しているものを発見させる。
ミュエクの主題は年を追うごとに「生」から「死」へと変わっていったようだ。比較的早い時期には赤ちゃんや青年などの作品が目立った。最近では骸などが多いようだ。
なんだか妙に心に残る作品群。日本でも企画展をやってくれないかなぁ。