楽楽風塵

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新刊本

トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』――「はじめに」

トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』(2023、みすず書房)を読み始めた。 www.kinokuniya.co.jp 1000ページ超の大著である。暇を見つけて読み、少しずつメモしていく。 先に断っておくが、前著『21世紀の資本』は未読。『資本とイデオロギー』はそれを下敷…

ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

ブレイディみかこさんの新刊をようやく読んだ。 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 作者:ブレイディ みかこ 発売日: 2019/06/21 メディア: 単行本 以前、『子どもたちの階級闘争』の書評を書いたことがあるが、本作はあの時代からの経年変化として…

梶谷懐・高口康太『幸福な監視国家・中国』

2019年読んで面白かった本、第二弾。 幸福な監視国家・中国 (NHK出版新書) 作者:梶谷 懐,高口 康太 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2019/08/10 メディア: 新書 中国の高性能監視カメラ、新疆ウイグル自治区での強制キャンプなど、日本でもその監視国家ぶ…

綿野恵太『「差別はいけない」とみんないうけれど。』

2年越しの懸案事項(修論)が無事着陸態勢に入ったので、ぼちぼちブログを再開します。 この2年間、だいぶ世情に疎くなってしまったと思う。というのも、修論執筆中はほとんどそのテーマに手いっぱいで、例えば記事やニュースを追っていても、そのテーマを中…

梶谷懐著『中国経済講義ーー統計の信頼性から成長のゆくえまで』

春の積読解消祭り第一弾。梶谷懐著『中国経済講義』について。 中国経済講義-統計の信頼性から成長のゆくえまで (中公新書) 作者: 梶谷懐 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/09/19 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 『日本と中国…

大阪なおみ選手と「ハーフ」をめぐる言説について

今週、大阪なおみ選手の全米オープン優勝のニュースが駆け巡った。それ自体は非常に喜ばしいニュースだが、そのニュースをめぐって様々な言説が吹き荒れている。ここでは、そのニュースについての雑感などをまとめてみたい。 大阪なおみ選手優勝のニュースは…

ブレイディみかこ『子どもたちの階級闘争』

めちゃくちゃ久しぶりにブログを書く。 というか、もうかなり長いこと「書く」という行為をしていなかったので明らかに文章力が低下していると思うが、ご愛嬌ということで。 さて、今日はブレイディみかこ著『子どもたちの階級闘争』という本について書く。 …

深井智明『プロテスタンティズム』

最近読んだ本、深井智明著『プロテスタンティズム』について。 プロテスタンティズム - 宗教改革から現代政治まで (中公新書) 作者: 深井智朗 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/03/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (7件) を見る 最近ゼミ…